ブルーオーシャン戦略を読んだ。
本書は立ち止まって考えるをくり返す本。
この本は読みやすい。しかし、読み終わるのには時間がかかった。なぜなら、興味深い事例を紹介しており自分の仕事にどういかせられるのか?を何度も問いかけられるからである。
本書は読みやすい工夫がある。
一貫して検証結果と合わせて事例が紹介されている点だ。
事例を使うのはイメージがしやすいため分かりやすくかつ説得力がある。
説得力があるのは言うまでもない実際に成功/失敗した事例なのだから。
それらがこれでもかとちりばめられているのだ。他社の成功事例や失敗事例のストーリーを読むだけでも面白いのにそれに対して解析した結果を解説してくれている。わかりやすいのも納得である。
内容をかいつまんでいくつか興味深かった内容を紹介する。
代替産業に学ぶ
「企業は同業他社だけではなく、代替財や代替サービスを提供する企業と競争しているといえる。」
とのこと。どういうことかと言うと
映画館とレストランはまったく別のサービスを提供しているが「外出して楽しい夕べを過ごす」という同じ目的のための選択肢となりうる。
例えば、二時間ほど気ままに過ごしたいとしたらどうするか?
- 映画館に足を運ぶ?
- マッサージをうけにいく?
- カフェでお気に入りの本を読む?
人は直感的にこうした判断を下していると言う。
この他にも今まであまり意識しなかったことを発見させてくれ視野がグッと広まる。
また、本書はブルーオーシャン戦略を策定したあとの実行する方法についても言及されている。
ブルーオーシャン戦略を実行に移すにはどうしたらいいか?
ブルーオーシャンを考えついても実際に行動に移すことは難しい。そこで、また事例を上げて解決策の案を提示している。
一つ例をあげる。策定者(ブラットン氏)は問題をわかっていながら組織が動かない場合にどうすれば良いか?
ニューヨークの地下鉄は1990年代ひどく恐れられていた。しかし、警察は動かなかった。
なぜならニューヨークの重犯罪のうち地下鉄で発生するのは3%にすぎなかったからだ。
それをブラットン氏は次の方法で警察官の意識をガラリと変えた。
市警の最高幹部、中級幹部に連日連夜、地下鉄に乗らせたのである。
結果は言うまでもない。
まだ、本書を手にしていない方は手にとってみては如何だろうか。
ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する (Harvard business school press) (単行本)